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温暖な地域に断熱はいらない?よく聞く3根拠を現場で検証

温暖な地域に断熱はいらない?

温暖な地域だから断熱はいらない。この言葉は、ご相談の場でも、工事を見送る理由としてよく出てきます。

ただ、その根拠として挙げられる内容は、よく聞くと3つくらいのパターンに分かれます。それぞれが本当に成り立つのかを、住まいの側から確かめていきます。

作成者 米満 大晃(米満建設株式会社 代表取締役/屋号「まどまも本舗」) 会社情報

作成日 2026年9月04日 最終更新日 2026年9月04日 本記事は2026年8月時点の情報です 読了時間 約7分

「温暖だから断熱はいらない」は成り立ちますか?

外気が穏やかであることと、室内が快適であることは別の条件です。断熱がしているのは、家の中と外で熱が行き来する量を減らすことです。外気が厳しくなくても、室内と外に差がある限りこの働きは効きます。

温暖な地域で断熱が不要とされる根拠と、実際の住まいで起きていることを対比して示す図 図1 よく聞く根拠と、実際に伺うこと よく聞く根拠 実際に伺うこと 雪が降らないから寒くない 暖房で十分間に合う 古い家だから仕方ない 夏は風が通るから涼しい 朝の寝室と水まわりが寒い 足元だけ暖まらない 寒さは窓の仕様で変わる 西日の部屋は夕方まで暑い 右側は、都城・曽於・霧島でいただくご相談に多い内容です。 出典:まどまも本舗 ご相談内容の傾向(2026年8月21日確認)

根拠1|「雪が降らないから寒くない」

雪の有無は、住まいの中の寒さと直接はつながりません。室内が寒いのは、暖房で作った熱が逃げているからです。雪が降る地域では住まいの断熱が最初から検討されますが、降らない地域では検討自体がされないまま使われ続けます。この差が、同じ気温でも体感の差として出てきます。

根拠2|「暖房で十分間に合う」

暖房の能力が足りていても、逃げる量が多ければ室温は上がりきりません。設定温度を上げても足元が冷たいままなのは、窓辺で冷やされた空気が床を流れ続けているためです。暖房器具を買い替えても状況が変わらないという話を伺うのは、原因が器具の側にないからです。

根拠3|「古い家だから仕方ない」

築年数そのものより、今ついている窓の仕様のほうが影響します。ガラスが1枚か2枚か、サッシがアルミか樹脂か。同じ築年数でも、ここが違えば体感は変わります。まどまも本舗が現地調査で窓の寸法だけでなく壁の厚みや隙間風の通り道まで確認しているのは、家ごとの違いを現物で見るためです。

出典:まどまも本舗 相談から完工までの流れ/なぜ断熱が必要?ヒートショックと健康リスク(2026年8月21日確認)

やらない判断もありますか?

あります。生活のなかでつらい場面がないのであれば、急いで工事をする理由はありません。判断の目安は、平均的な快適さではなく、つらい場面が1つでもあるかどうかです。

やるか見送るかのチェック

当てはまるものにチェックを入れてください(6項目)

当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。

当てはまった数でみる読み取り方
当てはまる数読み取り方
0〜1個今は見送るという判断も十分あり得ます。窓の仕様だけ確認しておくと将来の判断が早くなります。
2〜3個特定の部屋で困りごとが出ています。その部屋の窓から検討すると範囲を絞れます。
4個以上生活のなかで無視できない状態になっています。部屋単位での現地調査をおすすめします。

範囲は生活のつらさで決める

家じゅうの窓を一度に工事する必要はありません。今年は寝室、来年はリビングという進め方もできます。ただし補助金には1申請あたり合計5万円以上という条件があるため、窓の数が少ないと1回の申請では届かないことがあります。どこまでをひとまとめにすると条件を満たせるのかは、窓の大きさと性能区分によって変わりますので、見積りの段階で整理してお伝えします。まどまも本舗のお見積りは、なぜその費用が必要で、どこを削ると効果が薄れるのかを説明したうえでお出ししています。

やるとしたら、どこから手をつけますか?

困っている部屋の窓からです。内窓の設置は今ある窓の内側に取り付けるため壁を壊さず、1窓あたり最短30分、大きく複雑な窓でも1時間程度で終わります。

つらい場面の有無、部屋の特定、窓の仕様確認、範囲決定という判断の流れを示す図 図2 見送るか進めるかを決める順序 STEP 1 つらい場面はあるか なければ 見送ってよい STEP 2 どの部屋か 1つに絞る STEP 3 窓の仕様は ガラスが1枚か 2枚か STEP 4 範囲を決める 窓1か所から 部屋単位まで 最初の問いで「ない」となれば、無理に進める必要はありません。 出典:まどまも本舗 相談から完工までの流れ(2026年8月21日確認)
進め方 向いている状況 工事の目安
内窓(二重窓)設置窓辺の冷えと結露が中心1窓 最短30分〜1時間
カバー工法・窓交換サッシが古く開閉も重い数時間〜1日
一部屋断熱床や壁からの冷えも感じる最短1日〜3日

補助金は使えますか?

窓の断熱改修には国の「先進的窓リノベ2026事業」が使えます。戸建住宅の内窓なら、大きいサイズで性能区分P(SS)89,000円、S 52,000円が1製品あたりの補助額です。

内窓設置の補助額が性能区分により89,000円と52,000円に分かれることを示す図 図3 内窓1製品あたりの補助額(戸建住宅・大サイズ) P(SS)/Uw 1.1以下 89,000円 S/Uw 1.5以下 52,000円 性能が高いほど補助額は上がります。本体価格との差し引きで選びます。 低層・中高層集合住宅は別の金額が定められています。 出典:先進的窓リノベ2026事業 公式サイト 対象工事の詳細【内窓設置】(2026年8月25日確認)
窓の性能区分(Uw) サイズと補助額(戸建住宅・1製品あたり)
P(SS)/1.1以下特大 140,000円/大 89,000円中 58,000円/小 36,000円
S/1.5以下特大 76,000円/大 52,000円中 34,000円/小 22,000円

金額は1製品あたりの定額で、窓の性能区分とサイズ、建物の種類で決まります。性能区分は製品ごとにメーカーが発行する性能証明書に記載されているため、カタログの見た目では判断できません。また2026年度の内窓設置はP(SS)とSの2区分で、それ以外の性能の製品はこの事業の対象になりません。

項目 内容 確認先
制度名断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2026事業)公式サイト
補助上限住宅1戸あたり100万円同上
対象の下限1申請あたりの合計補助額5万円以上同上
交付申請の受付期間申請受付開始〜遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合はその時点まで)公式サイト(申請手続きの詳細)
交付申請の時期工事の完了・引渡し後同上
交付申請の予約任意。行う場合の時期は「対象製品(製品型番)が決定し、契約工事全体のうち最初の工事に着手した以降」。予約の受付は遅くとも2026年11月16日まで同上
申請方法事務局に登録された事業者を通じて申請(工事発注者は自ら申請できない)同上
対象外になる工事先進的窓リノベ事業(令和4年度補正予算第2号)・2024事業・2025事業で補助を受けた開口部公式サイト(事業概要)

公式サイトには、予算に対する補助金申請額の割合が毎日更新で掲載されています。2026年8月24日0時時点で19%でした(事業全体の予算は1,125億円)。予算上限に達し次第、交付申請の受付は終了します。検討中の方は、着工前に最新の消化率をご確認ください。

補助金は予算の範囲で受け付けられる制度です。申請すれば必ず受け取れるものではなく、本記事は受給を保証するものではありません。制度名・上限額・申請期間・対象工事はいずれも2026年8月25日時点で公式サイトに掲載されている内容です。要件と対象製品は年度ごとに変わるため、着工前に先進的窓リノベ2026事業の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。なお、交付申請は工事の完了・引渡し後に行う手続きで、交付申請の予約は任意です(行う場合も、契約工事全体のうち最初の工事に着手した以降の手続きになります)。

工事の時期はいつがよいですか

窓の工事は室内側が中心のため、天候に左右されにくい工事です。ただし冬に入ると相談が増えます。製品の選定と補助金の条件確認には時間がかかるため、秋のうちに現地調査だけ済ませておくと、時期と範囲を落ち着いて選べます。交付申請の受付は遅くとも2026年12月31日までですが、予算上限に達した時点で終了します。公式サイトには予算に対する申請額の割合が毎日更新で掲載されているので、検討中の方はその数字を見ておくと判断しやすくなります。ただし、窓の仕様と範囲が固まっていなければ申請の準備自体が進まないため、慌てて工事内容を決める必要はありません。

温暖な地域の断熱について、よくいただくご質問は?

本当に温暖な地域でも効果はありますか?
効果の出方は住まいの条件によって変わります。ただし断熱がしているのは熱の出入りを抑えることなので、外気が穏やかでも働きは同じです。

厚着やこたつで済ませてはいけませんか?
いけないということはありません。ただ、その工夫は毎年続ける必要があり、使わない部屋が増えるという形で住まいの使い方も変わります。

どのくらいの費用がかかりますか?
工事の種類と対象にする窓の数で変わります。内窓は1窓あたり最短30分の工事で、国の補助金も使えます。

やるとしたらどこからですか?
冬につらい部屋を1つ決めて、その窓からです。家全体を一度に決める必要はありません。

効果がなかったらどうなりますか?
当社では、期待できることと変わりにくいことを現地で確認したうえでご説明しています。窓を替えれば全て解決するという説明はしていません。

決める前に見ておくとよいことは?

冬につらかった部屋があるかどうか。あるなら、その部屋の窓のガラスが1枚か2枚か。この2つが分かれば、進めるか見送るかの判断材料になります。

見送る判断も含めて、現地で一緒に整理します

現地調査で窓の仕様と住まいの弱点を確認し、期待できることと変わりにくいことをお伝えしたうえでお見積りをお出しします。

無料お見積り・お問い合わせ

お電話は 0986-72-1500(9:00-17:00)、LINEからのお見積りも受け付けています。

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